こんにちは。
神奈川県横浜市みなとみらいの税理士 古閑です。
ゴールデンウィークや夏休みなど、実家に帰省するタイミングは、家族とゆっくり話ができる貴重な時間です。
この機会に、普段なかなか話しにくい「相続」について考えてみませんか?
相続の準備というと、どうしても「縁起でもない」と感じる方も多いかもしれません。
しかし、相続の問題は突然やってきます。
「急な入院で口座が凍結されてしまった」
「遺言がなかったために兄弟間でもめてしまった」
これは決して他人事ではありません。実際の相続の仕事を行っている際に想像もしていないことが起きます。
親が元気なうちだからこそ、落ち着いて話し合いができ、対策もじっくりと立てられるのです。
帰省の場で、すべてを一度に決める必要はありません。
ただ、以下のようなテーマについて少しでも話題にすることが、将来のトラブル回避につながります。
財産にはどんなものがあるか(不動産、預金、株式など)
借金や保証などの“マイナスの財産”はあるか
誰に何を引き継いでほしいと考えているか
遺言書の作成についての意向
お墓や仏壇の管理、介護・医療についての希望
「もしものときにどうしたらいいか」といった具体的な話をすると、親自身も真剣に考えるきっかけになります。
相続税は、基礎控除を超える遺産があると発生します。
基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数
たとえば、両親と子ども2人の家庭では、基礎控除は4,800万円。都心に不動産があれば簡単に超えてしまいます。
事前に「生前贈与」や「不動産の分け方」を工夫することで、相続税の負担を大きく軽減することも可能です。
何も準備せずに相続を迎えてしまうと、税金だけでなく手続きの煩雑さに家族が疲弊してしまうこともあります。
相続税の発生が見込まれるご家庭は、ぜひ“相続が起きる前”に税理士に相談されることをおすすめします。
財産の把握や、節税プラン、遺言書の助言など、専門家が中立的な立場でサポートできます。
親が元気な今こそが、将来のための一番の準備期間です。
「まだ早い」と思っていた話題こそ、後から「話しておけばよかった」と後悔されることが多いもの。
ぜひこの時期に、家族と一緒に“相続”を前向きに考えてみてください。
当事務所でも随時相談を受け付けておりますのでお気軽にご相談ください。